2017年7月20日木曜日

力技_02:FileMakerからExcelワークブックをつくる(その1)

Excel VS FileMaker


 「その仕事、まだExcelでやってるの?」
 FileMaker使いがよく言うセリフ第1位(嘘)ですが、ちょっと待った!

 ちょっとFileMakerを使いこなしてるからって、Excelのことを下に見ていませんか?
 それは実に失敬な。ここにおわすお方をどなたと心得る、何と言ってもExcelは日本で一番普及している「ドロー・ページレイアウト」アプリケーションですぞ!(結局バカにしてる?)
 こっからExcel方眼紙の功罪とか脇道にそれちゃうと二度と戻ってこられなくなるので冗談はこのぐらいにして、今回はFileMakerからExcelのワークシートを生成しようという話。

 「FileMakerはもともとExcelにエクスポートできるよ」とおっしゃるそこのあなた。確かにおっしゃる通り。FileMaker上のデータを標準機能でExcelにエクスポートすると、こんな感じのファイルが出力される。



 でも、さっきも言ったように「最強の文書作成ソフト」であるExcel様にこのエクスポート機能はあまりにも力不足。1行目をラベル行にできるぐらいしか設定項目もなく、上部中央にタイトル入れてくれるとか、罫線つけてくれるとか、なんにもなし。

 ただ、FileMakerの方にも肩入れしておくと、FileMakerのエクスポート機能はデータ交換のための機能なので、これはこれで「清く正しいデータベース」のあるべき姿なのです。ただただデータだけシンプルに並べるのが大事なことで、余計な体裁づけはインポート先で手間を取らせることにもなりかねません。
 こうしてみるとFileMakerとExcelはそれぞれの根底にあるポリシーは全く違うのだなと改めて考えさせられます。まあ、Excelの方はポリシーというにはだいぶ節操ないですが、その強大無比なシェアのせいで極度の一般化を求められた結果、ノンポリシーというポリシーを背負わされたとも言えそうです。(これはMicrosoftがいい悪いとかじゃなくて、これだけ広く普及したものが世の中からどう捉えられ、どう使われたかという結果の問題だと思う)

なんだかんだExcel様は偉い


 さて、すっかり御託が長くなってしまいましたが、実務場面におけるFileMakerとExcelはというと…
 Excelで一般的にやられている事務作業って大概FileMakerでも実現できるし、印刷レイアウトなんかはむしろExcelより凝ったものが作れたりするのがFileMakerです。FileMaker関係のセミナーなどを受講しても「今までExcelでやってたのをFileMakerに移行して便利で楽にしようよ」なんて言われてその気になったりするわけですが…
「そこそこ体裁が整えられていて、編集もできるファイルが欲しいなあ」
なんて誰かに言われると、途端に困ってしまいます。

 世の中、".fmp12"なんて相手が見たこともないであろう拡張子のファイルを送っても、おそらく「何これ?」としか返ってこない。ならばと渾身のレイアウトできれいなPDFを作成しても「編集できねぇよ」と言われる始末。こういう時はやはり安心と実績の".xlsx"ですよね。

 そんなわけで、「FileMakerからそこそこ体裁の整ったExcelファイル」ってそこそこ需要あるんじゃないかなと思うのです。

 標準機能でエクスポートしてから、手作業で罫線引いたり先頭に行挿入してタイトルつけたり…なんてのもいいですが、ここは一発、力技でなんとかしてしまいましょう。

次回へ続く

0 件のコメント:

コメントを投稿